柔道整復師に将来性はある!?これからの時代を生き抜く身体のプロの働き方を紹介

接骨院・接骨院で従業員として働いている、もしくは独立して治療院を経営し始めた貴方。

経営が安定しているうちは良いですが、この先自分はこのままの働き方、経営の仕方で大丈夫なのか…と将来を案じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、柔道整復師を取り巻く現状と、これからの時代を生き抜く柔道整復師の働き方を記事にまとめました。

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「将来性がない」?柔道整復師という職業に後ろ向きな意見を目にする理由

いきなり不安を掻き立てるような見出しから始めてしまいましたが、実際「柔道整復師」というワードでネット検索すると、「やめておいた方がいい」という内容の記事を目にすることがあります。あるいは、周りの人から「柔整師は将来厳しいのでは?」なんて声を受けることがあるかもしれません。

では、なぜそういったネガティブな捉えられ方をすることがあるのでしょう?

結論から言ってしまうと、保険診療メニューのみで接骨院・整骨院を運営していくというのがなかなか厳しいことから、柔道整復師は将来性がないと言われてしまうことがあります。

|保険診療だけでは生き残れない不都合な仕組み

接骨院・整骨院を営む柔道整復師が利益を上げるための診療報酬の仕組みとして、「保険診療」と「自費診療」があります。

保険診療:

病院での診療と同じく、窓口で保険証を提示すれば患者側の自己負担額を減らすことのできる診療。患者の自己負担以外の医療費(基本、医療費の7割)については、治療院側が、全国健康保険協会などの保険者へ請求。

自費診療:

医療保険を適用せず、患者が治療費の全額を負担する診療。

また、柔道整復師が保険診療として保険者に請求できる疾患には限りがあります。

接骨院・整骨院が保険請求できる疾患:

急性または亜急性の外傷(捻挫、挫傷、骨折、脱臼、亜脱臼)

接骨院・整骨院が保険請求できない疾患:

慢性疾患(慢性的な肩こり、腰痛、筋肉疲労)

このように見ると、保険診療メニューのほうが患者側の費用負担が少ないので患者さんを呼びやすい。しかし、保険請求できる疾患が急性外傷に限られるため、対象患者も少なくなってしまう ということが分かってくるかと思います。慢性的な肩こり・腰痛を抱えている人は沢山いても、ケガをする人はそこまで頻繁にいませんよね。

ということで、治療院が保険診療メニューのみで経営をまわしていくことはなかなか厳しいと言った理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。

保険診療メニューだけでは、対象となる患者数が少なく、やっていくのが難しいのです。

|不正請求の横行がイメージダウンの要因の1つ?

なかには、保険請求できる疾患が急性外傷のみと分かっていながら、慢性疾患の治療に関しても保険請求をする治療院があったり、“部位転がし”といって、当初は腕の外傷で来院した患者に対してなにかと理由をつけ、肩や脚など別の部位の疾患を指摘して治療の部位数を増やして保険請求をするといった治療院があったりします。

不正が横行したことで、治療院からの保険請求に対して保険組合での審査が厳しくなっているという事実もあります。

こういった業界の陰の部分がフィーチャーされることも、柔道整復師はこの先厳しいというイメージに拍車をかけているのかもしれません。

では、治療院の数はこれからどんどんと減っていき、柔道整復師という仕事は今後衰退の一途を辿ることになるのでしょうか?

AIに奪われない職業、それが柔道整復師

株式会社野村総合研究所は、今後10~20年の間に日本の労働人口の49%がAIに仕事を奪われるという論文を発表しており、併せて、「AIによる代替可能性が高い職業100種」と「AIによる代替可能性が低い職業100種」というデータを参考として紹介しています。

参考:株式会社野村総合研究所『日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に~ 601 種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~』

それぞれをピックアップしてみると、

AIによる代替可能性が高い職業として、IC生産オペレーター、一般事務員、銀行窓口係、自動車組立工、測量士、電車運転士、ホテル客室係などが挙げられています。

一方、AIによる代替可能性が低い職業として、アートディレクター、映画監督、ケアマネージャー、歯科医師、獣医師、心理学研究者、スタイリスト、美容師、理学療法士などが挙げられ、そこにしっかりと「柔道整復師」の職業名も掲載されています。

AIに奪われる職業の特徴として、人間よりもAIがおこなった方が数値・データの計算、計測が正確。もしくは完全にAIが代行でき、それによって作業効率も上がる仕事 といったことが読み取れます。

それと比較し、芸術や哲学など人間の機微や感性を必要とするもの、人間のクリエイティブな発想が必要とされるもの。そして人間にしかできない複雑な判断が求められ、直接人や生き物に触れる職業は、AIに奪われにくい職業として挙げられていることが読み取れますね。

|年々高まる柔道整復師の需要

AIに奪われにくい職業。

その中でも、柔道整復師という職業は現在も需要が高まり続けています。

理由としては、高齢社会によって老人ホームやデイサービスの数が増え、機能訓練指導員として柔道整復師を雇用する施設が増えていること。健康・美容ブームにより、整骨院や整体院などに通う人が増えただけでなく、フィットネス市場が活況となっていることでスポーツトレーナーとしての柔道整復師の求人が増えていることなどが挙げられます。

接骨院・整骨院という限られたフィールドの中だけでみると不都合な一面もある一方、変わる社会環境の中で活躍の場が広がりつつある柔道整復師という仕事。

それでは、柔道整復師として今後活躍できる働き方はどんなものがあるのか。

次のセクションでご紹介します!

柔道整復師として“やっていける”働き方

・完全自費診療の整体院に移行する

冒頭でもお話したように、接骨院・整骨院を営むには保険診療の壁というものがあります。

保険診療が可能だったものを、患者負担が大きくなる自費診療に切り替えるという決断は、運営を軌道に乗せるまでに時間がかかる上、保険診療メニュー目的で足を運んでくれていた既存の患者さんを失ってしまう可能性があるというデメリットはあります。しかしながら、毎月の保険者への保険請求から解放される上、保険診療の枠を越えて施術メニューを設定できるため自由に価格設定することができます。1人あたりの客単価を上げることができるということですね。上手く軌道に乗せることができれば、自分の治療院のカラーを出せるようにもなり、他院との差別化も図れるようになるでしょう。

・デイサービスやスポーツジムと併設している治療院に就職する

高齢社会で介護の需要が増加すること、健康・美容に目を向ける人も今後さらに増えることを見据え、治療院併設型のデイサービスや介護施設、スポーツジムを立ち上げる事業者が増えています。

ケガや病気の予防という点でも利用者さんの身体のケアができる柔道整復師は、介護事業やフィットネス事業とも非常に相性が良いといえます。

併設型であれば、利用者数を比較的安定して確保することができますし、特にデイサービス併設の場合、施設の営業時間に治療院の営業時間を合わせているパターンが多いため、拘束時間の面でも安定させやすいというメリットがあります。

・病院に機能訓練指導員として就職する

柔道整復師の勤め先は治療院のみとは限りません。病院の整形外科やリハビリテーション科に、機能訓練指導員として入職するという道もあります。

病院の中での柔道整復師は、基本的に医師の判断を仰いだ上で患者の診療やリハビリにあたります。他にも、看護師、理学療法士や診療放射線技師などさまざまな医療分野の方々と一緒に連携しながら働くこととなります。治療院に在籍していた頃とはまた違ったコミュニケーション力が必要になりますが、さまざまな角度から医療に関する知識を収集することができるため、勉強になることは間違いありません。

また、上でもご紹介したデイサービス併設型治療院と同じように、病院も勤務時間をきっちり決めているところが多いため、治療院勤めよりもワークライフバランスが取りやすくなるはずです。さらには、病院のほうが昇給制度や福利厚生が充実している傾向にあるため、収入面でも安定しやすいことが病院勤めの柔道整復師のメリットです。

・独立している場合、介護施設と提携する

柔道整復師として治療院を経営している人の中には、いくつかの介護施設と提携し収入源を増やしている人もいます。上でご紹介したデイサービス併設型と似ていますが、物理的に併設せず、提携をしているかたちですね。訪問診療として提携先の介護施設に足を運び、入居者さんの診療を行うかたちが多いでしょう。プロの柔道整復師として各介護施設に信頼を置いてもらえるようにすることが大切です。

将来の舵を握るのは貴方自身!

いかがだったでしょうか。

コンビニの数よりも接骨院・整骨院の数のほうが上回っているといわれる昨今、需要の高まりを感じる一方、将来に不安を感じる柔道整復師の方々も沢山いらっしゃるかと思います。

大切なことは、バイタリティを持って今の時代に添った事業展開、働き方に挑戦していくことです。

AI化できない柔道整復師という仕事。身体のプロとしての知識・技術を活かすかころすかは貴方次第です。

この記事が、柔道整復師としての貴方の将来を明るい方向へと導くものになれば幸いです!

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